「カモメになったペンギン」のおすすめ度
おすすめ度 | ★★★★★ |
おすすめ読者層 | 全てのビジネスマン 経営者 向上心を強く持ちたい人 |
あらすじと感想
本書の著者であるジョン・P.コッター氏は著書「企業変革力」の中で、企業変革を成功させる8段階の変革プロセスを提唱しています。本書は「企業変革力」の内容を基に、変革に必要な8段階のプロセスについて、ペンギンの寓話(ぐうわ)を通して分かりやすく解説したものとなっています。
「カモメになったペンギン」のあらすじ
ペンギンが昔から暮らしてきた氷山が溶け始めていました。それに気付いた少数のペンギンは「氷山が溶けて無くなる」と危機感を持ちましたが、多数のペンギンは全く危機感が無く、変化への不安、固定観念等で現状維持を希望します。そうした保守観念の強い組織の中で、ペンギン達がいかにして変革を成し遂げていくかという話です。
登場する主なペンギンタイプは、「組織を統率するペンギン」、「実行力あるペンギン」、「好奇心の強いペンギン」、「知識と論理型のペンギン」、「信用が厚いペンギン」、「変革に反対する抵抗勢力のペンギン」です。
本書では、様々な役割やタイプのペンギンが出てきます。自分の性格や、自分の所属する組織をイメージしながら、自分がどのペンギンに当てはまるのか想像しながら読むことができます。
寓話(ぐうわ)形式で、読みやすく分かりやすいストーリーで構成されていますが、随所に示唆に富んだ色々な気づきや学びを与えてくれます。
読み手側が学生、新入社員、経営者とどのような立場であっても、それぞれの立場や視点から、何らかの教訓を得ることができますし、知識として「8段階の変革プロセス」を知っている方でも、改めて考えさせられるポイントが出てくるでしょう。
自己啓発として素晴らしい内容ですし、例えば本書を読んだうえで、「職場のチームメンバーで読み合いをして議論する」、「自社の組織に当てはめて考える」、「リーダーシップや組織変革の考え方を整理する」、「研修教材」等、職場の中でもチームとして活用もできる非常に有益な書籍です。
本書のポイント 変革を成功させる8段階のプロセス
①危機意識を高める
②変革推進チームをつくる
③変革のビジョンと戦略を立てる
④変革のビジョンを周知徹底する
⑤メンバーが行動しやすい環境を整える
⑥短期的な成果を生む
⑦さらなる変革を進める
⑧新しいやり方を文化として根づかせる