ネット通販は「物流」が決め手! 高山隆司

 

「ネット通販は物流が決め手!」のおすすめ度

おすすめ度 ★★
おすすめ読者層 物流に携わる人
ネット通販に携わる人

 

あらすじと感想

ネット通販事業の経営課題の一つが「物流」です。一昔前までは、経営の中で物流に対する優先順位は低かったかもしれませんが、現在において「物流」は優先度の高い経営課題となっています。

本書を読むなら、物流に関して初歩的な知識は持っている方が中身を理解しやすいと思います。また物流の構築や手順の仕組みづくり等、大きな観点からの解説が多く、中小零細企業の物流で直ぐに実践的には活かせない事柄も多いですが、ネット通販事業や物流業務、倉庫業務に携わる人にすれば有益でヒントとなる知識情報を得ることができると思います。

また本書では、ネット通販に参入した企業の様々な失敗事例と、逆に物流改革により売上アップに成功事例も紹介されており、「物流」だけでなく「通販事業」に関わる仕事に従事している人にとっても、読む価値があると思います。

「ネット通販は物流が決め手」より引用

ネット通販に参入した初期段階では、取扱い商品はできるだけジャンルを絞り、深堀りしたほうがいい。
いわゆる「ナロー&ディープ」作戦だ。幅広くいろいろな商品を扱おうとしても、しょせんアマゾンを筆頭とする大手サイトに正面から太刀打ちすることはできない。
規模の大小を問わず、「ナロー&ディープ」からスタートするというのが、ネット通販の基本戦略である。商品ジャンルをできるだけ絞り、各業務のレベルを揃えて固定ファンをつくる。そこから商品を広げていくのだ。

※引用にある「ナロー&ディープ」とは、narrow(狭く)&deep(深く)という意味だと思います。

通販事業がある程度軌道に乗った段階で物流に着手する必要があります。
概して、物流とはバックヤード部門であり、「営業>物流」と捉えがちだと思いますが、通販事業においては「営業=物流」、もじくは「営業<物流」とさえ捉える必要があります。

なぜなら通販市場は最安価格競争になりやすく、競合との差別化を図るポイントが物流になるからです。
つまり、注文から商品発送までのスピード、在庫欠品しない、自社配送網の手配など、物流に関わる課題を如何に解決するかが通販事業の肝の一つとなります。

本書のポイント

①ネット通販事業は急速に伸びているが、物流への取組により、勝ち組と負け組の二極化も顕著になっている。

②ネット通販は一般的な小売業とはバリューチェーンが異なり、物流を含む「フルフィルメント」に特徴がある。

③商材別に物流のポイントは違うため、取扱商品に適したウエアハウジングのやり方を組み立てることが重要である。