堀江貴文の「新・資本論」マンガ版 堀江貴文

 

「堀江貴文の新・資本論」のおすすめ度

おすすめ度 ★★
おすすめ読者層 堀江貴文氏の思考に関心がある方

 

あらすじと感想

本書は2009年に出版された書籍を、漫画版リメイクしたものです。

本書の始まり部分で、「お金とは信用を数値化したものに過ぎず、生きていくうえで大事なのは、お金ではなく信用の有無」という解説がされています。

その他「貯金や住宅ローンは悪」、「借金=悪と一概には言えない」、「生命保険は必要ない」、「べーシックインカム制度を導入すべき」等の正論意見が述べられています。漫画形式で読みやすい内容に工夫されているので、短時間で読み切る事ができます。

本書を読むことで、世の中で信じられている「お金」に対する価値観や捉え方が、実は非合理で正しくないという事に気付かされる部分が出てきます。

本書は「お金」をテーマとしていますが、この本が伝えていることは、「お金に限らず、物事の本質を見極める力を持つことが必要」だという事だと思います。
なお、著者(堀江貴文氏)の他の書籍やビジネス発言をウオッチしている方にとれば、本書を読んでも新しい発見は少ないと思います。

「堀江貴文の新・資本論」より引用

日本人には、「貯金が美徳」であるというような「間違った金融教育」がなされていて、お金に関する宗教じみて、不合理な思い込みにとらわれている人が多すぎるように思うのです。何度も言うように大切なのは、お金の本質は「信用」であると理解すること。そして信用を得るためには、「コミュニケーション能力」を生かし、積極的な行動をするなどの「投資」が必要になります。

「投資」とは、同僚との飲み会かもしれないし、仕事で困っている人を手助けすることかもしれない。そうするなかで、獲得した成功体験による自信こそが、信用を積み上げていくために決定的に重要なのです。

著者の意見「本当に困った時に他人が助けてくれるかどうかは、お金ではなく信用の大小で決まるという点」について、確かに正論ではありますが、競争社会における強者ならではの意見かもしれません。恐らく大半の人は、「信用という不確実へ投資するより、分かりやすいお金を貯金しておく」行動を選択すると思います。

しかしながら本書が伝えたいことは、そういう話ではないと思います。

例えば「貯金は善」という思い込みを一度疑ってみることで、物事の本質を見極め、自分にとって本当に正しいのかを判断して行動しましょうという事だと、私は解釈しています。

 

「堀江貴文の新・資本論」より引用

銀行に貯金しろ」、「投資には手を出すな」、「住宅ローンを組んでマイホームを買え」。こんな後ろ向きな考え方はもうやめにしませんか。国として、もっと未来に向けた前向きな投資を進めるべきだと私は思います。そのための方策の一つが、就労や資産の有無にかかわらず、すべての人に対して、生活に最低限必要な所得を無条件に給付する「ベーシックインカム」という制度です。

2009年時点でベーシックインカムに言及している事自体が、凄い先見性ですね。

ベーシックインカムは、現状の日本の状況を踏まえると国家の維持発展のためにはベターな政策かもしれません。しかし平等主義が根付く日本においては、能力が無い人や高齢層を退場に追い込むであろう政策の実現は難しいでしょう。

堀江貴文の新・資本論のポイント

お金とは信用を数値化したものに過ぎず、生きていくうえで大事なのは、お金ではなく信用の有無

どうやって稼ぐかという視点も大事だが、絶対に忘れてはいけないのは「どうやって多くの信用を獲得していくか」を前提とすること。

職場の人と同じ土俵に立つには、自分がどうのこうのより、まずは相手の好む社会性を身に付けなければいけないのが現実。

貯金は善という、旧態依然とした教育は早くやめるべきであり、不平等な現実や競争の実態を直視しないような、絶対平等主義の教育は問題である。

インターネット社会により、銀行が無くても何ら問題のない社会になりつつある。

変化に耐えられる柔軟性を身に付けよう

行動しないことが最大のリスク