ガンジー自伝 マハトマガンジー

 

「ガンジー自伝」のおすすめ度

おすすめ度 ★★
おすすめ読者層 ガンジーに関して多少の知識がある人
ガンジーの人生を知りたい人

 

あらすじと感想

本書はガンジー自身が書いた自伝です。1925年に執筆されているので、ガンジーの出生~1925年までの半生を記録した伝記となっています。
(ご参考、ガンジーの死去は1948年)

ガンジーは厳しい自己統制や禁欲を実践し、自己統制を継続することで精神的な信念を確固たるものにしていきます。
とはいっても若い頃のガンジーは、14歳で妻を妊娠させ、妻への高圧的な態度等はとても聖人の行動ではありません。自伝でありながら、ガンジー自身の欠点や失敗を隠さずにさらけ出して描いています。

本書を読むことで、ガンジーが人生経験を積んでいく中で、人格や思想がどのように形成され聖人と呼ばれるに至ったのかを知ることができます。

私自身、ガンジーの名前は知っていましたが、非暴力というイメージだけで実際に何をした人か知りませんでした。その状況で本書を読んだわけですが、特に本書後半からの精神的な悟りの部分については頭に入りづらかったです。

本書を読むなら、ガンジーの人物伝などの予備知識がある方が良いでしょう。

「ガンジー自伝」より引用

医者は、わたしの賛同を得ないで、彼女(※ガンジーの妻)にぶどう酒を飲ませたり、肉を与えたりしてはいけないことを知っていた。そこで彼はヨハネスバーグにいるわたしに電話をよこして、彼女に牛肉汁を与える許しを求めた。わたしは返事として、その許可を与えることはできない ~省略~

「わたしは、肉を食べさせないためにわたしの妻が死んだとしても、肉など与えることは承知できません。もちろん、彼女が希望するなら、話は別です。」

ガンジーの妻は、命の危険があり、栄養摂取と絶対安静が必要な状況でした。そのような状況でも栄養として肉を食べさせず、しかもその該当の病院から連れ出すということには、現代の価値観では共感しづらいですね。

ヒンドゥ教徒という背景があるとはいえ、ガンジーの周りにも遠慮も無く肉や酒を薬として取っているヒンドゥ教徒がいたわけですから、「ガンジーは信念を貫いて素晴らしい」と簡単に賞讃できるものではないでしょう。

このような思想の問題は、第三者が是非を論じるものではないかもしれませんが、本書で描かれているガンジーの日常生活や考え方を読めば読むほど、ガンジーの親族や家族の立場が可哀そうに思えてきます。

恐らく社会的なガンジー評価と、家族親類からのガンジー評価は正反対なのではないでしょうか。本書だけではガンジーの素晴らしさが分かりかねるので、他の書籍等も読んでガンジーに関する知識を補足する必要があります。

ガンジー自伝のポイント

人生は実験である。実験を繰り返して人生を形成していく

自分にルールを課して習慣とすることで、人格が形成されていく

話すことで真実を誇張したり、押さえつけたり、あるいは修飾したりしたい癖は、人間の生まれつきの弱点をなすものである。そしてこれを克服するのに必要なのが、すなわち沈黙である。

細かい心遣いがなければ、他人に命令しても上手くいかない。

公のために奉仕している者は、決して高価な贈り物はもらってはならない。